目黒区の遺品整理に伴う片付けの感想・1
遺品整理をしている知り合いのところに舞い込んだハード案件。
3ヶ月も放置された50代男性の遺体が残る部屋に行かなければなりません。
そこにスタッフとして選ばれた入社2週間目の新人君。
この業界に入るぐらいですから覚悟はしていたようです。
「行くか?」と聞くと「はい」と威勢良く応えたそうです。
まあそこで断っていても成長しないのですから行くほかないんですけど。
とりあえずそういう現場には、普通の装備では太刀打ちできないみたいなので、とりあえずマスクやガムテープやら殺虫剤など重装備です。
新人君もこれから地獄の光景を目の当たりにするのだと思うと少し冷や汗をかいたり、吐く物が無くなるようにあらかじめ会社のトイレで吐くなどしていたそうです。
もちろん昼ご飯は抜き。
出発のときは会社に残るメンバーから「まあ慣れたらどってことないべ」などと肩を叩かれる新人。
普段なら無いような見送りが逆にこれから待ち受ける現実は非現実なものだということを如実に表しているようで、一緒に行く知り合いは「あまりプレッシャーかけんな」と内心思っていたそうです。
とりあえず新人には今日ばかりはハンドルは握らせられないということで、知り合いが運転したそうです。
震える手で運転されたらたまったもんじゃないですからね。
目黒区の遺品整理に関する色々な感想・2
いわゆる“3ヶ月もの”の遺体がころがる遺品整理案件に抜擢された新人君。
そしてその世話役とリーダーを任せられた知り合い。
この日は他のスタッフも含めて3人での出動だったそうです。
とりあえずアパートに着いてまず知り合いは立ち会いに来ていたお兄さんにご挨拶をしていました。
すでにかなりの死臭が立ちこめていたそうです。
チラッと新人のほうを見るとまだ何とか平常心の様子。
もう一人のスタッフも経験はあるといってもこれだけのヘビーな案件はまだ無いらしくすでにテンションは最低ラインにまで落ち込んでいるような顔です。
かつてもう遺体が溶けたような現場も経験している知り合いにとってはへっちゃらだったそうですが。
やはり若い二人には少しキツいかなと感じたそうです。
そこからはもう知り合いも「大変だった」と。
というのも現場に入った瞬間に虫や臭いに圧倒されて新人君が吐いてしまって、そのまま表で休憩させていたら目を離したスキに消えてたんですね。
もともと頭数にはあまり入れてなかったらしいんですけど、もう一人もまともに仕事ができる感じではなかったので、メンバーを急遽呼び寄せることに。
幸い会社も近かったそうなので、それほど大幅な時間遅れにはならなかったそうなんですけど。
目黒区の遺品整理関連で見た様々な感想・3
遺品整理の仕事をしていると、やはり途中でポッと消えたり急に来なくなったりする社員がとにかく多いらしいんです。
前回の3ヶ月ものの現場から消えた新人君もしかり。
しかしこの新人君は結局戻ってきたそうです。
会社としても、そこで戻ってくる奴は本物だということで温かく迎えいれたそうです。
一切怒ることもせず。
なんでもあの日、その晩に会社へ新人君から謝罪の電話があったそうです。
もう電話越しに何度も何度も謝ったそうです。
応対したのはもちろん知り合い。
さすがに会社に直接謝りにくる勇気はなかったようですが、知り合いとしては今まで戻ってきた人間はいなかったらしいので、うれしかったみたいです。
その次はタイミングも良く死後1ヶ月ぐらいの孤独死案件があったらしいんですけど、遺体もすでに回収されていたので前回に比べたらだいぶマシだったようで、すでにもっとすごいのを経験している新人君も問題なくその現場は作業をできたそうです。
遺品整理屋さんに5年以上の人が多いのは、それまでに辞める人が多いからなんですね。
ただ一度続けられると頑張る人が多いそうです。
目黒区の遺品整理行った上での感想・4
遺品整理をしている知り合いから聞いたなかで、最近で一番記憶に残っているのが、あるお婆さんからの依頼です。
というのも遺品整理の相手が犬だったんですね。
犬の遺品なんてあるのかと思ったのですが、どうやらかなり可愛がっていたらしく、犬小屋や遊ぶ道具などがとにかくたくさんあったみたいです。
子供や兄弟はいなかったかもしくは頼めない状況だったらしく、割り切ってお願いができる遺品整理屋に依頼があったみたいですね。
お婆さんはもうだいぶご高齢で、90近かったみたいです。
犬小屋を買う時もホームセンターの店員に家まで運んでもらったらしいですね。
そこで愛犬が死んでしまって家にたくさん残っている犬の遺品を整理したいと思ったんですね。
実はこの案件、実際お婆さんはなにひとつとしてものを処分しなかったらしいです。
本当に整理や区分けだけのために知り合いに依頼したみたいですね。
だからといって割の良い仕事というわけでもなかったみたいです。
というのも知り合いも犬の料金設定はしていなかったみたいで、相手も相手ですから馬鹿高い料金はとれなかったみたいで、無料同然で仕事を受けたみたいです。
目黒区の遺品整理に伴う様々な作業の感想・5
犬の遺品整理を知り合いが頼まれた話なんですけど。
いざお婆さんの家に行ってみたらですね。
確かに犬のことが大好きだったんだなあというほど、犬のおもちゃなどがたくさんあったみたいです。
家で買われていたみたいなんですけど、室内用の犬小屋が3台もあったらしいです。
でまあその物たちをお婆さんの指示通りに動かしたりダンボールに詰めたりするだけで終わったみたいです。
最後にはお茶菓子や晩ご飯までごちそうになったって言ってました。
犬というかペットの案件はこの先にも今のところこの案件だけみたいです。
遺品整理を頼る相手もいないお婆さんにとって、犬は唯一の家族だったんだなと、知り合いも言っていました。
話していてもすごく物腰の柔らかい方だったみたいで、親族と疎遠になるような感じではなかったって。
個人的にそんなご高齢の方がこれから一人で生活されることも不安だなと思ったんですけど、なんでもそのあと息子夫婦と一緒に住むことになったみたいです。
単に喧嘩別れしていただけみたいなんですけど、犬の死をきっかけにまた仲直りしたそうです。
皮肉なもんですね。
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